京都②からの続きになります。
八坂神社を後にして、泉涌寺へ。
京都市東山区にある「泉涌寺」(せんにゅうじ)は、真言宗泉涌寺派の総本山です。
皇室の菩提寺として信仰が篤く、「御寺(みてら)」とも呼ばれています。
泉涌寺は、後鳥羽上皇、順徳上皇、後高倉院、北条政子、北条泰時など、公家・武家の両方より篤く信仰されました。大師入滅後も、皇室からの御帰依は深く、四条天皇(在位1232-1242年)以降、南北朝時代から安土桃山時代における諸天皇、江戸時代の後陽成天皇から孝明天皇までの歴代天皇・皇后の御葬儀は泉涌寺にて行われ、山稜が設けられています。
「霊明殿」へ。霊明殿には、四条天皇の御尊像と御尊牌をはじめ、歴代天皇・皇后の御真影や御尊牌が奉安されています。
泉涌寺はとても広いので今回は雲龍院(霊明殿)と楊貴妃観音堂だけに絞りました。撮影禁止なので見どころはコチラからどうぞ。
楊貴妃観音像は、湛海律師が寛喜2年(1230年)に中国から持ち帰ったもの。重要文化財に指定されています。
手には極楽の花とされる「宝相華」を持ち、多くの彩色が施された宝相華唐草透かし彫りの宝冠をのせています。生きているかのように端座される様子は、圧倒される優美さです。観音様は本当に本当に美しいお顔立ちで、日本一美しいというのも納得です♥
余談ですがこちらサスペンスの女王山村美紗さんのお墓があるのだそうです。
秋篠宮家にご誕生された悠仁さまの御印の木「高野槇」があったり、皇族専用門「勅使門」があったり、さすが皇室ゆかりの御寺なのだなあと実感します。
お堂は、長い石畳の通路を抜けた先にあります。
石灯籠。徳川慶喜寄進だそうで菊花紋章が大変美しいです。
こちら蓮華の間。今回、どうしても訪れてみたかった場所。4つの正方形の窓(色紙の窓)が前部違う景色を見せてくれています。
襖扉が額となって、額縁庭園のように庭を鑑賞できます。ここも貸し切りで長いこと眺めていました。
迷いの窓。四角い迷いの窓は、人生における苦しみや
「生老病死四苦八苦」を表現しているそうです。
迷いの窓の四角に対し、大宇宙を表現した丸い形の「悟りの窓」は「禅と円通」の心を表しているとのこと。見る人の心によって、見える風景が変化するとか。禅の世界は奥が深すぎます。
境内の中庭です。
こちらの竹の筒に耳をあてると、水滴の音が響き、清らかな音に心身共に深く癒されます。いつまでも聞いていたい^^
蓮華の間から見えるフォトジェニックな景色を、ゆっくり眺めることができた贅沢な時間になりました。
もしかして、ここもガラガラかも??と急遽予定を変更して20年以上(!)ぶりに金閣寺へ。
世界遺産は、全部、案内が↑銅板で出来ているのだそうです。知りませんでした。
金閣寺といえば、修学旅行などで訪れたという方も多いのではないでしょうか。正式には「鹿苑寺」。黄金に輝いていてもう圧巻です。足利義満はとっても権力主義だったのでしょうねえ・・・。
かつて国宝だったのですが、1950年の放火によって焼失し、1955年に再建されました。再建時に10センチ角の金箔が10万枚(2キロ)使用され、さらにその後の修復で20万枚(20キロ)使用され、総額約10億以上かかっているのだだそうです!
金閣をとりまく鏡湖池を中心にした、室町時代の代表的な回遊式庭園が素晴らしく、特別名勝に指定されています。
金閣寺はさすがにガラガラというわけではありませんでしたが、いつもの10分の1もいないとお寺の方がおっしゃっていました。でも念のため早めに後にしました。
そして、こちらもいつもは観光客であふれている「千本鳥居」でお馴染みの「伏見稲荷大社」を訪ねました。
こちらもガラガラではありませんが、普段に比べびっくりするほど混雑していませんでした。
「お稲荷さん」と親しまれる伏見稲荷大社は、全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮。
その歴史は平安遷都よりも古く、和銅4年(711)の創建なのだそうです。
商売繁昌・家内安全のご利益があるとされ、一年を通してたくさんの参拝者で賑わいます。
門前には阿吽(あうん)の狛犬ならぬ「狛キツネ」が鎮座しています。向かって右は「玉」、左は「鍵」をくわえています。境内を歩けば至るところで、稲荷大神のお使いであるキツネに出会えます。「巻物」や「稲穂」をくわえていたり、格好もさまざまで興味深く拝見しました。
朱塗りの鳥居がズラリと連なる光景は、圧巻のひとことです。
これは江戸時代以降に、願いごとが「通るように」または「通った」というお礼をこめて、鳥居を奉納する習慣が広まったことによるものだとか。
鳥居は、いまでは境内全域に約1万基が並ぶといいますから驚きです。
伏見稲荷もとても広大な敷地なのと、人混みには行かないようにと本堂でお参りをしてから短時間の滞在で戻ってきました。
金閣寺も伏見稲荷も、いつも混みすぎているので避けていたのですが、さくっと見ることができて京都を堪能したような満足感がありました^^
コロナが終息に向かったら青紅葉を見に行きたいなあと思っています。
コロナの件もありますが、3月4月は寒暖差が特に激しい時期でもありますので、お風邪など召されませんようどうかお身体ご自愛くださいませ。