先月のことなのですが、いつも大変美味しいコーヒーを淹れてくださるかうひい屋さんに
約二週間ぶり?くらいにお伺いして、ある作家さんの絵を購入してきました。

『出発』というタイトルのこの美しくて可愛い絵に一目惚れして、!!!と思い、
でもとても小さな絵だったので、飾り方と保管が難しいかもと思い、
この台とセットがめちゃくちゃ可愛くて欲しい、
と言ったら
この台は、昔メニューを乗せてたオーナーさん手作りのものであるとお聞きし、
これごとあげるよ、と仰ってくださったのですが、
それでは申し訳ないと思い、飾る場所や位置などを確認してイメージしてから
もう一度来ますね!と、その時は話して終わっていました。
そして、しばらく経ち、ある日の朝、ふと
あ、そういえば!と、思い出して開店と同時にお邪魔させていただいたら、
なんと!ちゃんとお取置きをしてくださっていたのでした✨
もう売れちゃっただろうなあと思っていたので
驚いてお聞きしたら、台ごとどうぞ!と
嬉しそうに仰ってくださったので有り難く有り難く受け取って、
「ずっと、大切に使用させていただきます。ありがとうございます😊」
とお伝えしたら
こちらが恐縮するような、とっても嬉しそうな笑顔で喜んでくださって。
まだ誰も居ない店内だったので、
美味しいコーヒーをいただきながら昔話などもおしゃべりしていたら、
「今夜、お店が終わったら貸切で飲み会なんだよ!昔からのお客さんが結婚するからいっぱい支度しててね…。」
と途中まで仕込んだお料理をたくさん見せて下さいました。
ほうれん草の胡麻和えや、ハンバーグetc、
夜作る予定のだし巻き玉子や、締めはナポリタン(✨✨)
合わせるお酒は、このお料理にはこれでワインはこれで、等々。
ご結婚されるお客様のご縁というのが、本当に不思議なご縁としか言いようがなく、お聞きしてるだけでこちらも多幸感満載且つ、
オーナーさんのレシピの内容に癒されまくっておりました☺️
ベイクとレアのとっても美味しい手作りのチーズケーキとコーヒーゼリーが人気だったのですが
なんだか知らないけどバズって、
最近では海外のお客様が大変多くお越しくださっていたとお聞きしました。
(いやいや、バズりますよ笑)
彼が作っただし巻き卵はめちゃくちゃ美味しいだろうなあと確信して
わあー私も食べたい❣️と思わず言ったら
いつでも作るから今度取りにおいで、明日でもいいよ、
と笑いながらおっしゃってくださったのでした。

でも、翌日から何故かお店のシャッターが開かなくなって
居ても立っても居られない気持ちで毎朝見に行っていたのですが、
当日の夜に逝去されたと
1週間後に御身内の方にお聞きしました。
よっぽど楽しかったのか、穏やかに微笑んでいらしたそうです。
長患いなどもしなかったし、幸せな最期だったとお聞きして
オーナーさんらしいなぁと!
たまたまお伺いしたらお別れの会をされていて
思わず「○◯さん、だし巻きとナポリタン食べさせてくれなかったじゃないー」とお別れしてきました。

形見分けということで、本当にありがたいことに
大切なカップをいただきました。
お店をオープンされて約50年。
東京や人形町の移り変わりをずっと見つめてらした
本当に思いやりしかない、曲がったことが大嫌いな
まさに人生の師のような、ものすごくあたたかなオーナーさんでした。
たまたま↑このカップでよくコーヒーを淹れてくださって。。
多分、私の名前はご存知ないです。
ケーキを食べに行く近隣の方
近くのオフィスで打ち合わせでご利用されている方々、
海外からのお客様や
そしてなにより、
作家さんたちに大変愛されていました。
彼がお店の前の掃き掃除をされていたお姿やを拝見したり、
近くでたまたまお会いした時に手を振っておはようを言い合ったり、そういった
日常の中の一部が無くなってしまったことが
心にぽっかり穴が空いてしまって
信じられないほど寂しくなりました。
私は月替わりで変わる
作家さんの絵を見に行くのが楽しみで
(もちろん味も好きで)気づいたら20年くらいお世話になっていました。
コーヒー代をいただくからと、
作家さんの展示はお金などいただけない、というお人柄と
一口いただいただけで本当に癒されるコーヒーやケーキ、昔の大好きなあんみつの味、
彼の醸し出していた店内の慈愛に満ちたエネルギーなど
生涯忘れることはないと思います。