サイマティクス メンタルケア

金木犀の香り/サイマティクスセラピー

人形町の街のあちこちに、金木犀の木が植えてあり
毎年この時期になると本当に良い香りが漂っています。開花期間は1週間と短く、時期的にそろそろ終わりごろかもしれません。

金木犀は、イライラを緩和し心を落ちつかせるリラックス効果のある香りとして
昔から、様々な用法で活用されてきた歴史を持っています。

秋にふと香ってくるこの香りを嗅ぐ度に
実家の庭に咲いていたことを急に思い出し
子供の時の記憶にある、懐かしい思い出がよみがえってきたりしています。
コロナ禍になって、季節感を感じるのに香りや色のある世界ってほんとに大事だなと思いました。

金木犀の甘い香りには、β‐イオノンなどが含まれていて
ストレスを和らげ精神を安定させたい時には抜群の効果があると言われています。

別名を「オスマンサス」とも呼び、「Osmanthus」はギリシャ語で「香りのある花」を意味しています。

原産国の中国では、花からお酒(桂花酒)やお茶(桂花茶)、砂糖漬けにした「桂花糖」が作られています。抗酸化作用が強いのでアンチエイジング用として好まれているようです。
現在、主な用途としては観賞用ですが、香水や芳香剤の原料としても利用されています。

花言葉は「謙虚」「気高い人」「真実」。
あんなに豊潤な香りなのに、よく見ると、花がとても小さくてかわいらしいので「謙虚」という花言葉なのかなあと勝手に思っています。独特なひきつけられる甘い香りの印象から「誘惑」「陶酔」などとも言われるようです。

昨日、静岡出張中にお越しくださっていた80代のSさまから
お会いしていない数ヶ月のうちに、白内障と聴覚障害が急激に進んでしまい
白内障の手術を受けることになり、補聴器も買うことになった、
とご連絡をいただきました。

Sさまは、他にも神経系が弱かったり、嗅覚障害があります。
いつも、白内障のレンズ修復、網膜、視神経、聴覚障害、聴覚、内耳、嗅覚、嗅覚障害、などの音を念入りに、
その他、お膝の音や股関節の変形性関節炎の音、神経細胞の再生、甲状腺、横隔膜、胃、腎臓、大腸、小腸、血液、脳の音まで
その時の状態に合わせてしっかりとケアさせていただいてたのですが、
ここ最近は随分間が空いてしまっていたのもあり、申し訳ないような、遣る瀬無い気持ちになりました。

昨年の今頃、施術が終わった後に、
お膝や足腰の状態を確認するため、階段を一緒に降りてみたり
ご近所を少し散歩してみたり
近況などを話していた時に
「あ、金木犀の匂いがするね!匂いがわかるようになったよ。いい香りだねえー」と、喜んでくださったお姿など、
昨年の思い出話をお電話で話していました。今年は少ししかわからないのだそうです。

年齢を考えると、いつ会えなくなってもおかしくないくらいのご高齢になってきていて、
13年もの間、こんなにお会いしなかったのは初めてかもしれません。
ご高齢になると、関節などあちこちが痛く高齢者特有のうつ病になったり、ただでさえセロトニンが作れなくなって気分がふさぐことが多くなります。亡くなった祖母も90歳手前から「はあ(生きるのは身体がかなり疲れるので)もういい、と毎日思う」というのをため息と共に連呼していて、生きているだけで精一杯、というふうに見えました。

本当に一日も早く、お会いしたいなあと思っているのですが、
地方だと感染した方のフルネーム、家族構成、勤務先や学校など、ほぼ町の人全員が知っているような状態で、感染したことで激しく責められたり、嫌がらせを受けたり、長い間住んでいたのにもかかわらず、その土地に住んでいられなくて引っ越す、ということが実際に本当に起こっていて、
考えてしまいました。

とは言え、いつなら出張を再開できるとか、明確な全国の基準みたいなものはありませんし、他の国の例を見ても、感染は強弱を繰り返しながら年単位で続くのだと思いますので、どこかで決めるしかありません。

ところで素朴な疑問なのですが、地方から東京に来て感染した、という方ってどこに行って感染したのかちょっと不思議に思っていました。
密を避ける、マスクはもちろん手洗いうがい、アルコール消毒、拭き掃除の徹底、換気、外で顔を触らない、並ばない、飲食店以外でも知らないお店には行かない、ランチタイムなどは時間をずらす、駅の公衆トイレなどは避ける、などなど個人的に気をつけていることはありますが、割と普通に生活していて感染することはないような気がしておりまして。。
人形町が比較的安全なのか??とも思いましたが、本当のところはよくわからない気がします。

人形町の、甘酒横丁の入り口に、森乃園というお茶屋さんがあるのですが
このお店から、広範囲にわたってほうじ茶の良い香りがいつもしていて
新型コロナになって自粛明け久しぶりに外出して、買い物したとき、
この香りを嗅いだ瞬間すごく安心したことがあります。

香りの記憶って深いです。
日常のいつものおだやかな人形町の香り、というのは、私にとって森乃園さんのほうじ茶の香りとリンクするんだなあと
今頃再確認して少し驚いたのでした。普段は当たり前のことだった、ので、全く意識していなかったんだと思います。
人間て、ほんとに何気ないことで安心するものですね。その何気ないものとは、ささやかでも与えられた幸せなんだなと思ってのんびり森乃園さんを眺めていました。

Sさまは戦争ご経験者で、かなり幼い頃にご両親が亡くなり、戦時中、戦後の混乱とどれほど大変だったか私にたくさんのことを教えてくださいました。
日本もだんだん戦争経験者がいなくなってきているので、大人になって改めて直接お聞きすることができるというのはとても貴重なことでした。
Sさまが、ある香りは死を連想するから嫌い、と戦後の混乱の中で感じたことを話してくれたことが、印象に残っています。

本当は、明日が当たり前に来ることの方が、奇跡なのかもしれません。
過去や未来に意識を向けるのではなくて、今のこの瞬間を意識して生きることが大切だと思います。

※森乃園さんのお隣はお豆腐で有名な双葉さんです。

視神経・白内障・聴覚・嗅覚、また膝のお痛みや変形性関節炎、背骨のゆがみなどでお悩みの方がいらっしゃいましたら
どんな小さなご質問でも大丈夫ですので、どうかどうかお気軽にお問い合わせくださいませ。

そして、秋の今のこの時期を、ちいさなことでも楽しんだり
少しでも穏やかなお気持ちで、ご無理なくお過ごしになられますように、
また寒暖差でお風邪など召されませんようにどうか御身体ご自愛くださいませ。

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